地元中国の食文化に出会える「味坊集団」(前編)
餃子専門サイト「東京餃子通信」の編集長の塚田亮一です。
今回の「プロに学ぶ餃子を美味しく作る秘訣」は、前回に引き続き「味坊集団」代表の梁宝璋さんと専務取締役の林強さんに、中国東北地方のシン餃子の作り方について教えてもらいました。
「味坊集団」代表の梁宝璋さん(右)と専務取締役の林強さん(左)
春節の定番料理手、延べ皮の水餃子
「中国では水餃子は春節(旧正月)に欠かせない料理です。」と林さん。年越しに向けて家族や親戚が集まり、みんなで餃子を包む時間そのものが冬の風物詩になっています。林さんによると、皮も各家庭で手作りするのが基本なのだそうです。
味坊集団の水餃子ももちろん皮から手作りです。薄力粉100gに対して水48gを目安に、少しずつ粉に水を加えながら混ぜます。まとまってきたら手のひらでよくこねて5分待ちます。その後、再びこねて表面がつるっときれいになってきたら20分寝かせ、その後もう一度こねて20分寝かせると生地が出来上がります。生地は棒状に伸ばし、10g程度にちぎります。打ち粉を振って手のひらでギュッとつぶしてから、麺棒で直径8㎝程度まで伸ばします。中心を少し厚く残すのがポイントです。
餡を包む際には、皮の中央に餡を押しつけるように平らにのせ、皮を二つ折りにして真ん中を閉じ、左右に一つずつひだを寄せてしっかりと閉じます。最後は両手の人差し指と親指で淵の部分をギュッと押さえて真ん中がぷくっと膨らむ形に成型します。
包んだ餃子は、たっぷりの熱湯で7~8分茹でます。餃子が浮いてきて少し膨らんできたら茹で上がりのサインです。
味坊集団の延べ皮の水餃子の工程一覧
冬の食材を使ったシン餃子
梁さんは「冬のチチハルは、マイナス30度になることも珍しくなく、緑の野菜は見たことがありませんでした。」と少年時代を振り返ります。中国北部では冬を越す知恵が餃子の具材にも表れます。例えば、前回作り方を習った発酵白菜「酸菜」は、その代表格で冬の餃子の定番の食材です。
酸菜はさっと洗ってみじん切りにし、水気をしっかり絞って豚肉と混ぜます。比率はおおよそ1:1。豚肉に粘りが出るまでよく練り、しょうゆ、砂糖、生姜、塩、コショウなどで下味をつけます。仕上げにねぎ油で香りづけをすると、風味がぐっと立つそうです。
もう一つの冬野菜が根菜類。大根やニンジンは雪の下や土に埋めておけば長期保存でき、冬の餃子でも活躍します。味坊集団で作る大根餃子は、みじん切りの大根とニンジン、長ネギを牛ひき肉と混ぜてよくねります。味付けは醤油、生姜、塩、コショウ、さらにラードでコクを足します。
また、中国東北地方や内陸部では羊肉もよく食べられます。味坊では香菜(パクチー)と合わせ、風味豊かな水餃子として提供していて、こちらも人気なのだそうです。
発酵白菜「酸菜」入りの餃子の餡
味坊集団の自社農園で収穫された冬野菜で作るシン餃子
肉に頼らないシン野菜餃子
中国では、旬の野菜を活かした肉に頼らない餃子も数多くあります。味坊集団でも自社農園で育つ野菜を主役にした「シン野菜餃子」が提供されています。
「日本では珍しいと思いますが、中国ではニラ卵は定番の具材の一つです。」と梁さんが、ニラと卵の水餃子を紹介してくれました。肉の代わりに炒り卵を使います。冷ました炒り卵とニラがメイン食材。そこに小エビを足して風味のアクセントを付けます。調味料も塩とサラダ油のみ。非常にあっさりしていて、何個でもパクパク食べられちゃう水餃子です。
もう一つ日本の冬野菜の代表格・小松菜が主役の餃子の作り方も教えていただきました。粗目にみじん切りにした小松菜にシイタケを合わせ、肉の代わりに使うのは揚げ豆腐です。つなぎとコク出しにラードを少々加え、味付けは塩、コショウ、砂糖、ごま油のみ。下味を強くしなくても、小松菜の甘みと程よい苦みがアクセントになり、茹でても蒸しても美味しく食べられます。
中国東北地方の冬の保存食「酸菜」の作り方を紹介してくれる梁さん
皆さんも、その土地の旬の食材を使って、色々な餃子作りに挑戦してみてはいかがでしょうか。
味坊集団紹介リンク集
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塚田 亮一(「東京餃子通信」の編集長)
2010年開設の餃子専門ブログ「東京餃子通信」編集長。
「餃子は完全食」のスローガンのもと、おいしい餃子を求めてどこまでも。首都圏はもとより、宇都宮、浜松、福島などの餃子タウン、さらには世界中の餃子風料理を日々食べ歩く。
これまで食べ歩いた餃子店の数は3,000店以上。
長年の研究からたどり着いた手作り餃子も評判。また、趣味のマラソンを活かし、餃子専門店を走って巡る「餃子マラニック」を主催。
作って、食べて、走れる、餃界のオールラウンダー。(「食べあるキング」より引用)













