個性がひかる浜松餃子(浜松市:下巻)
東京餃子通信編集長の塚田です。今回の「塚田編集長の日本餃子巡礼」は、前回に引き続き、浜松餃子についてご案内したいと思います。
上巻でお伝えした様に、浜松餃子はキャベツをたっぷり使った餡という共通のスタイルがあります。しかし、実際に現地で食べ歩きをしてみると、お店ごとに皮も餡も、焼き方もそれぞれに個性があるということに気づきます。数ある浜松餃子のお店の中から、選りすぐりの人気店を3軒ご紹介します。
餃子革命が生む軽い食感の「浜太郎」
浜松は餃子店だけでなく、餃子の製造機でも有名な町です。浜松に本社を構える東亜工業株式会社は餃子製造機一筋50年の、日本国内での餃子製造機のトップメーカーです。特に店舗の厨房にも置ける小型餃子機のパイオニアとされ、同社製品の「餃子革命」は、日本全国のみならず世界各国の餃子店で使われています。
この東亜工業株式会社が、自社の餃子製造機で美味しい餃子が提供できることを発信するためにアンテナショップとして始めたのが「浜太郎」です。現在は、浜松市内に飲食店と冷凍餃子の直売所をそれぞれ数店舗展開しています。「浜太郎 餃子センター」には工場も併設されていて、餃子製造機が餃子を包む様子をガラス越しに見学することもできます。
機械で餃子を包む一方で、素材へのこだわりは徹底していて、皮は北海道産の小麦粉を使った自家製、キャベツは地元の契約農家のもの、豚肉は飼料からこだわった「浜名湖そだち」を使っています。
定番は、円盤状に焼かれた餃子にもやしが添えられた、赤餃子と白餃子です。赤餃子は浜松では珍しく豚肉をたっぷり使ったジューシーな餡で、白餃子はキャベツ多めの王道の浜松餃子です。もやしで口休めをしながらだと、いくつでも食べられてしまいます。さらに浜太郎では、様々な変わり種餃子も楽しめます。特に人気なのは、地元駿河湾・由比漁港の桜えびを使った桜えび餃子です。餃子を頬張ると、桜えびの香りが口の中にふわっと広がってとても美味しいです。
浜太郎の餃子は、銘柄豚「浜名湖そだち」と国産野菜を使用した無添加仕立てで、自家製皮の香ばしさが楽しめる浜松餃子です。
厚皮をカリっと揚げ焼きの「福みつ」
続いてご紹介するのは1971年創業の老舗餃子店「福みつ」です。浜松でもトップクラスの人気店で、連日開店前には多くの人が行列を作ることでも有名なお店です。私が訪れた際も、1時間弱は待ちました。
「福みつ」が面白いのは、円盤形に焼いて中央にもやしを添えるという浜松餃子のスタイルから、あえて外れているところです。また、「福みつ」の餃子は、他店の餃子と皮が異なります。やや厚めで弾力のある皮で餡を包み、揚げ焼き気味にカリっと焼き上げます。餡だけでなく、モチモチ&カリっとした皮そのものの食感と味を楽しめる餃子です。餡も特徴的で、粗刻みのキャベツがシャキシャキとした食感を残し、とてもあっさりと仕上がっています。
メニューは、餃子定食と餃子単品と漬物のみのストロングスタイルな餃子店です。餃子定食が人気で、濃厚なかつお出汁のお味噌汁も美味しいです。また、昔からの常連客は単品で20個、30個と頼むのが当たり前な様なので、「福みつ」を訪れる際には思い切って沢山の餃子を注文してみてください。軽めの餃子なので何個でも食べられちゃうと思います。
キャベツを中心とした野菜たっぷりの餡を厚めの皮で包み、ごま油と大豆油の黄金比で揚げ焼きにする独自製法が特徴です。
老舗の味を受け継ぐ「ぎょうざ七福」
最後にご紹介するのは、2021年10月にオープンした「ぎょうざ七福」です。このお店が地元で注目を集めるのは、地元で長らく愛されていた老舗餃子店「かんべゑ」の味を受け継いでいることが挙げられます。「かんべゑ」は、2021年6月に、ファンに惜しまれつつ閉店をしたのですが、同じ店舗で新たな担い手が「ぎょうざ七福」をスタートさせました。
「七福」の餃子は、「かんべゑ」の餃子作りを踏襲し皮を一枚一枚手作りしています。仕込みには3日間もかかるのだそうです。この伸びのよい手作り皮に餡をパンパンに包むため、ひとつひとつが大きめ。浜松餃子の中では相当大きなサイズになります。
皮だけでなく餡にも特徴があります。餡の具材はキャベツ中心。細かく刻まれ水分も適度に抜かれているので、口の中でホロホロっと崩れていきます。また同時にニンニクと生姜の香りが一気に広がるのもインパクトがあります。パンチが来ているのに、全体としてバランスが取れているのが不思議な餃子です。これが老舗の力なのかもしれませんね。
国産野菜をたっぷり使ったあっさりとした味わいが特徴で、薄皮をパリッと焼き上げる餃子です。
上巻で紹介した「石松餃子」に加えて、今回ご紹介した3店舗は、同じ浜松餃子でキャベツ中心の餃子でありながら、製造法や皮の質感、餃子の味付けなど、それぞれのお店で個性が感じられます。皆さんも浜松を訪れる際には、色々なお店の餃子を食べ比べてみてください。
店舗情報
●店名:浜松餃子の浜太郎 餃子センター
●所在地:〒431-1304 静岡県浜松市浜名区細江町中川981−2
●電話番号:053-401-0141
●公式サイト:
https://x.com/fukumitsugyouza?lang=ja
●店名:浜松餃子の浜太郎 餃子センター
●所在地:〒431-1304 静岡県浜松市浜名区細江町中川981−2
●電話番号:053-401-0141
●公式サイト:
https://x.com/fukumitsugyouza?lang=ja
店舗情報
●店名:福みつ
●所在地:〒430-0807 静岡県浜松市中央区佐藤1-25-85
●電話番号:053-461-6501
●公式X:
https://x.com/fukumitsugyouza?lang=ja
●店名:福みつ
●所在地:〒430-0807 静岡県浜松市中央区佐藤1-25-85
●電話番号:053-461-6501
●公式X:
https://x.com/fukumitsugyouza?lang=ja
店舗情報
●店名:ぎょうざ七福
●所在地:〒432-8051 静岡県浜松市中央区若林町1169
●電話番号:053-447-4561
●食べログ:
https://tabelog.com/shizuoka/A2202/A220201/22004583/
●店名:ぎょうざ七福
●所在地:〒432-8051 静岡県浜松市中央区若林町1169
●電話番号:053-447-4561
●食べログ:
https://tabelog.com/shizuoka/A2202/A220201/22004583/
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塚田 亮一(「東京餃子通信」の編集長)
2010年開設の餃子専門ブログ「東京餃子通信」編集長。
「餃子は完全食」のスローガンのもと、おいしい餃子を求めてどこまでも。首都圏はもとより、宇都宮、浜松、福島などの餃子タウン、さらには世界中の餃子風料理を日々食べ歩く。
これまで食べ歩いた餃子店の数は3,000店以上。
長年の研究からたどり着いた手作り餃子も評判。また、趣味のマラソンを活かし、餃子専門店を走って巡る「餃子マラニック」を主催。
作って、食べて、走れる、餃界のオールラウンダー。(「食べあるキング」より引用)















