食をマニア化するマニアプロデュース「餃子マニア」(後編)

食をマニア化するマニアプロデュース「餃子マニア」(後編)

餃子専門サイト「東京餃子通信」の編集長の塚田亮一です。
今回の「プロに学ぶ餃子を美味しく作る秘訣」は、前回に引き続き「餃子マニア」などを運営するマニアプロデュース代表取締役の天野裕人さんと飯塚雄大さんに「マニアな餃子」の作り方を教えていただきました。
  • 天野裕人代表
マニアプロデュース代表取締役の天野裕人さん
  • 「マニア餃子 品川本店」の店内
「マニア餃子 品川本店」の店内
 

マニアな本場の水餃子

「餃子マニア」ではパリパリの羽根つき「マニア餃子」に加えて、本場中国の作り方に習った様々な種類の水餃子が楽しめます。強いコシを出すために水でよく練り上げた生地は茹でてもダレずにつるりとした舌触りとモチモチ食感が特徴です。
包み方にも特徴があります。小さめに仕立てた皮で餡を押し込む様に包み、餡ギリギリの部分を指でギュッと締め、ひだの部分はふわっと残しています。天野さんは「独立前から長年通っていた八幡山の餃子館さんで包み方を教わったんです。」と語ります。超有名店ゆずりの餃子作りの技術が「餃子マニア」の現場にも引き継がれているというのは素敵ですね。
「中国には様々な野菜の個性を活かした餃子があるんです。」と飯塚さんがピーマンとシソ、パクチーの3種類の水餃子を紹介してくれました。豚肉と鶏肉を使ったジューシーなベース餡に、それぞれの野菜が混ぜ込まれていました。ピーマンのほのかな苦味、シソの爽やかな香り、パクチーの清々しさがアクセントになっていて、タレを付けなくても十分に楽しめる餃子でした。
  • シソ水餃子
  • シソ水餃子
  • シソ水餃子
爽やかな香りのシソ水餃子
  • パクチー水餃子とピーマン水餃子
パクチーの水餃子とピーマンのの水餃子
 

ダントツで一番人気の海老水餃子

数ある「餃子マニア」の水餃子の中で「ダントツで一番人気なのが海老水餃子です。」と飯塚さん。海老水餃子は他の水餃子とは餡の材料も作り方も、まるで別物。中国人シェフに教わった本場レシピを忠実に踏襲しています。
主な食材はバナメイエビ。包丁で切らずに一つ一つ手でちぎるという手間をかけることで海老のぷりぷりっとした食感を残しています。つなぎも最小限に豚の背脂を少々使うのみ。コクを添えつつも海老の存在感が損なわれません。香味づけにニラを足し、食感のアクセントにタケノコを合わせています。
「餃子マニア」特性の皮に包まれた海老水餃子は、外はモチモチ、中はぷりぷり食感。口の中に海老の旨味がふわっと広がる非常に完成度の高い餃子でした。蛤仔(アサリ)や帆立などの他の海鮮水餃子と食べ比べてみると、さらに餃子の奥行きを楽しむことができると思います。
  • 海老水餃子
  • 海老水餃子
  • 海老水餃子
ダントツで一番人気の海老水餃子!
 

新作のラムとトマトとパクチーの水餃子

「餃子マニア」では日本では馴染みのない変わり種の餃子の楽しみ方も提案しています。たとえば、肉を使わないニラと卵の水餃子。中国の水餃子では定番の組み合わせで、ふわっとした卵のやさしさとニラの香りがモチモチの皮に閉じ込められています。
  • ニラと卵の水餃子
ニラと卵の水餃子
そして最近新作の水餃子としてラインナップに加わったのがラム×トマト×パクチーです。ラム肉の旨味を活かしつつ、トマトはフレッシュとホールをブレンド。フレッシュトマトの酸味を立たせながら、ホールトマトの濃縮された旨味と甘味を演出。さらにパクチーの香りがアクセントとして追加されます。スパイスは控えめなのにラム特有の香りは全く気になりません。そして、皮の中でそれぞれの食材の旨味と香りが一体となって口いっぱいに広がります。
  • ラム×トマト×パクチー
  • ラム×トマト×パクチー
  • 新作のラム×トマト×パクチーの水餃子
     
    「餃子マニア」では、餃子作りの王道を守りながらもマニアックに餃子のフロンティアを追求していました。まだまだ新たにマニアな餃子が生まれてくる予感がして、とてもワクワクしますね。皆さんもご家庭の餃子に、ひと手間、ひと工夫加えることで、マニアな餃子の世界に足を踏み入れてみませんか。



    • 餃子マニア 品川本店
    店舗情報
    ●店名:餃子マニア 品川本店

    ●所在地〒108-0074 東京都港区高輪4-11-16 京急第11ビル 2F
    ●電話番号:050-3623-3704
    ●営業日時:
     <月~金>17:00~23:00
     <土>16:00~23:00
     <日>16:00~22:00
    ●餃子マニア 品川本店:
    https://gyozamania-honten.com/
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  • 塚田 亮一(「東京餃子通信」の編集長)
    2010年開設の餃子専門ブログ「東京餃子通信」編集長。
    「餃子は完全食」のスローガンのもと、おいしい餃子を求めてどこまでも。首都圏はもとより、宇都宮、浜松、福島などの餃子タウン、さらには世界中の餃子風料理を日々食べ歩く。
    これまで食べ歩いた餃子店の数は3,000店以上。
    長年の研究からたどり着いた手作り餃子も評判。また、趣味のマラソンを活かし、餃子専門店を走って巡る「餃子マラニック」を主催。
    作って、食べて、走れる、餃界のオールラウンダー。(「食べあるキング」より引用)