甘くてミネラル豊富なアフロきゃべつ「Hennery Farm」(後編)
餃子専門サイト「東京餃子通信」の編集長の塚田亮一です。
今回の「プロに学ぶ餃子を美味しく作る秘訣」は、千葉県銚子市で農園「Hennery Farm/(へねりーふぁーむ)」を営む坂尾英彦さん、麻美さんのご夫妻に、キャベツをたっぷり使った「アフロきゃべつ餃子」の作り方を教えていただきました。
「Hennery Farm」の坂尾夫妻
キャベツたっぷり「アフロきゃべつ餃子」
Hennery Farmでは、規格外キャベツを使った「アフロきゃべつ餃子」の展開や「アフロきゃべつ餃子」作りの体験イベントの運営なども行っています。
「アフロきゃべつ餃子」の材料は、もちろんアフロきゃべつ。キャベツから出てくる水分を吸わせるためにキャベツパウダーも使います。肉餡は豚肉と鶏肉に豚脂を少々ブレンド。この他に長ネギ、ニラ、ニンニクといった香味野菜も使っていますが、あくまでもキャベツが主役の餃子です。
また、醤油の町でもある銚子らしさを表現するために、味付けに銚子産の醤油を3種類ブレンドするというこだわり。更には同じく銚子産の「ひ志お(醤)」を隠し味として使っています。「ひ志お(醤)」は大豆と大麦から麹を作って熟成発酵させた「食べる醤油」です。「ひ志お(醤)」を入れることで、餡の旨味がさらに深くなるのだそうです。
(左)「アフロきゃべつ餃子」 (右)AFRO GYOZA SHOP
「アフロきゃべつ餃子」作りの体験イベントのイメージ
キャベツの切り方で餃子の風味も変わる
麻美さんによると「同じキャベツでも切り方や使う場所で餃子の風味や食感も変化します。」とのこと。芯の部分は甘くて美味しいので餃子に向いているそうです。芯は縦に切ってからできるだけ細かく切るのがポイント。固い部分なのであまり大きめに切ってしまうと包みにくかったり食感が強くなりすぎるとのこと。
また葉の部分は内側は瑞々しく外葉は甘味が強いので上手に合わせて使うと、餃子がよりおいしくなります。やや太めの千切りにしてからみじん切りにします。粗目に切るとシャキシャキとした食感と瑞々しさがより際立ってきます。一方で細かく刻むと餡全体が滑らかな食感に仕上がります。キャベツの切り方を変化させて、自分好みの餃子の食感を探るのも楽しいですね。
細かく刻んだキャベツは絞らずにそのまま肉餡と軽く混ぜます。強く練りこんだり、混ぜた後で時間を置くとキャベツから水分が出てきてしまうので、すぐに包んで焼くというのも大切なポイントです。フレッシュなキャベツのおいしさが感じられる餃子に仕上がります。
「ギョザラッチョ!」スタイルでパリッと焼き上げ
DJ活動もされていた英彦さんに「ギョザラッチョ!」スタイルの餃子の焼き方を教えてもらいました。まずは油の準備。米油とごま油を8対2の割合でブレンドします。この配分がパリっと軽い焼き上がりと香ばしさを両立する黄金比です。
フライパンを加熱したら油を入れます。ごま油の香ばしい香りがたってきたら焦げないように一旦火を止めて餃子を並べます。「餃子の底面をフライパン上の油につけながら並べると、底面に油が均等に吸われて焼き色が美しくなります。」と坂尾さんが並べ方のポイントを教えてくれました。
火を再びつけたら、焼き上がりまで強火。ターンテーブルを操作するようにフライパンの向きを小まめに回転させて、油をいろいろな方向に動かします。こうすることで餃子の底面の縁部分まで油を行き渡らせることができます。ここが「ギョザラッチョ!」スタイルの真髄です。
餃子の高さの3分の2ぐらいまで熱湯を注いで、すぐに蓋をして蒸し焼きにします。数分するとパチパチと焼き音が変わってくるので、フライパンを優しくゆすって餃子をフライパンからはがします。蓋をはずして余分な水分をとばしながら焼きを仕上げていきます。餃子を持ち上げて底面を目視して焼き色を確認しましょう。丸皿をかぶせて一気にひっくり返せば完成。表面がパリっと美しい焼き色に仕上がりました。
「ギョザラッチョ!」スタイルで見事な焼き上がりのアフロきゃべつ餃子
「アフロきゃべつ餃子」は茹でて食べても美味しかったです。たっぷりのお湯で3~4分で茹で上がります。酢醤油に生姜、ニンニク、砂糖を入れた特性ダレとシソを振りかけて食べるのがお勧めの食べ方とのことです。
キャベツたっぷりでヘルシーかつとても美味しい餃子でした。皆さんもご自宅で試してみてはいかがでしょうか。
店舗情報
●店名:Hennery Farm / へねりーふぁーむ
●所在地:〒288-0004 千葉県銚子市笠上町5827
●電話番号:090-4135-9148
●公式サイト:https://www.hennerymarket.com/
●その他:ご参加の場合は、事前にサイトからご予約ください。
●通販ページ:https://www.hennerymarket.com/blank-11/
●店名:Hennery Farm / へねりーふぁーむ
●所在地:〒288-0004 千葉県銚子市笠上町5827
●電話番号:090-4135-9148
●公式サイト:https://www.hennerymarket.com/
●その他:ご参加の場合は、事前にサイトからご予約ください。
●通販ページ:https://www.hennerymarket.com/blank-11/
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塚田 亮一(「東京餃子通信」の編集長)
2010年開設の餃子専門ブログ「東京餃子通信」編集長。
「餃子は完全食」のスローガンのもと、おいしい餃子を求めてどこまでも。首都圏はもとより、宇都宮、浜松、福島などの餃子タウン、さらには世界中の餃子風料理を日々食べ歩く。
これまで食べ歩いた餃子店の数は3,000店以上。
長年の研究からたどり着いた手作り餃子も評判。また、趣味のマラソンを活かし、餃子専門店を走って巡る「餃子マラニック」を主催。
作って、食べて、走れる、餃界のオールラウンダー。(「食べあるキング」より引用)