カラフルなマカロン餃子で人気の「大鳳餃子」(後編)
餃子専門サイト「東京餃子通信」の編集長の塚田亮一です。
今回の「プロに学ぶ餃子を美味しく作る秘訣」は、前編に引き続き「大鳳餃子」店主の新元俊子さんに餃子づくりを教えていただきます。
今回は、大鳳餃子の超人気メニュー「マカロン餃子」の作り方を中心にお届けしたいと思います。9種類のマカロン餃子の中から、いくつかピックアップしてご紹介いたします。
9味9色の個性的なマカロン餃子たち
前編でも簡単にご紹介しましたが大鳳餃子で一番人気なのがマカロン餃子。SNS等で大変話題となり、お取り寄せでも、百貨店の催事などでも飛ぶように売れていきます。
白色のチーズ餃子、黒色のイカスミ餃子、緑色のタケノコ餃子、オレンジ色のキムチ餃子、茶色のすじ餃子、紫のポテト餃子、黄色のゆず餃子、ピンク色のうめ餃子、緑色の模様の入ったしそ餃子の9種類の餃子は、どれも個性的で食べ比べるのが楽しい餃子です。
もちろん皮も餡も全て手作り。皮のカラフルな色は合成着色料は一切使わずに、茶色の皮であれば赤味噌を黄色の皮であればクチナシを、それぞれ混ぜこんで皮を作っています。包み方も特徴的で、楕円型に型抜きをした皮に餡とトッピング具材を載せて皮を折り畳んで成形します。仕上げに皮を合わせたぎりぎりのラインを狙ってもう一度型抜きをすると、ぷっくりと丸いとてもかわいい餃子の完成です。
「包む前に皮の表面に模様をつけていくと花柄の餃子なんかも作れちゃうんですよ!」と、新元さんは更なるアレンジの方法まで教えてくれました。
9味9色の「マカロン餃子」
カラフルだが合成着色料は一切使わない
ぷっくりと丸いとてもかわいい餃子
ポテサラが包まれたポテト餃子
マカロン餃子の多くの餃子はプレーン餃子に使っているベース餡に前述した具材をトッピングとして一緒に包み込むのですが、紫色のポテト餃子はそれらとは異なる作り方をしています。
「紫芋を使った紫色の餃子を作ってみたかったんです。」と新元さん。皮には紫芋パウダーを使って鮮やかな紫色に着色しています。更に「皮に紫芋を使ったから餡もお芋にしました。」と、なんと餡のベースの具材にじゃがいもを使っています。豚肉もキャベツもニンニクも入っていません。
じゃがいもはキュウリや人参とともにマヨネーズで和えた、いわゆるポテトサラダにしてからチーズと一緒に紫色の皮で包み込みます。焼きあがった餃子はほっくりとした食感で甘味もあってとても美味しかったです。子供にも非常に人気のある餃子とのこと。
ポテサラとチーズを包むというのはご自宅の餃子でも試せそうですね。
ポテサラが包まれたポテト餃子
「皮でおむすびを包む」から生まれたうめ餃子
新元さんの餃子への探究心の強さを表している代表的な餃子がうめ餃子です。新元さんは「天むすから発想して、餃子の皮でおむすびを包もうと思いました。」と、うめ餃子誕生のきっかけを説明してくれました。
餡の具材はなんと炊いたお米と細かく刻んだカリカリうめ。これらをプレーン餃子のベース餡と混ぜてうめおむすび餡を作ります。皮のかわいらしいピンク色は紅こうじを使って着色し、更に梅肉も練りこみ皮にも梅の風味をつけています。
うめ餃子を頬張るとうめの爽やかな香りと酸味が口の中に広がります。そしてホロッとした餡の食感はまさにおむすび。カリカリ梅の食感も良いアクセントになっています。
ご自宅でもごはんとカリカリ梅で新感覚なうめ餃子に挑戦してみてはいかがでしょうか?
爽やかな香りと酸味が口の中に広がるうめ餃子
店舗情報
●店名:大鳳餃子
●所在地:〒658-0013 兵庫県神戸市東灘区深江北町1丁目13-3
●営業時間:17:00~23:00(L.O.22:30)
●定休日:月曜日・火曜日
●電話番号:078-412-9837
●公式サイト https://taihogyoza.jp/
●店名:大鳳餃子
●所在地:〒658-0013 兵庫県神戸市東灘区深江北町1丁目13-3
●営業時間:17:00~23:00(L.O.22:30)
●定休日:月曜日・火曜日
●電話番号:078-412-9837
●公式サイト https://taihogyoza.jp/
関連記事を読む
塚田 亮一(「東京餃子通信」の編集長)
2010年開設の餃子専門ブログ「東京餃子通信」編集長。
「餃子は完全食」のスローガンのもと、おいしい餃子を求めてどこまでも。首都圏はもとより、宇都宮、浜松、福島などの餃子タウン、さらには世界中の餃子風料理を日々食べ歩く。
これまで食べ歩いた餃子店の数は3,000店以上。
長年の研究からたどり着いた手作り餃子も評判。また、趣味のマラソンを活かし、餃子専門店を走って巡る「餃子マラニック」を主催。
作って、食べて、走れる、餃界のオールラウンダー。(「食べあるキング」より引用)