カラフルなマカロン餃子で人気の「大鳳餃子」(前編)

カラフルなマカロン餃子で人気の「大鳳餃子」(前編)

餃子専門サイト「東京餃子通信」の編集長の塚田亮一です。
今回の「プロに学ぶ餃子を美味しく作る秘訣」は、カラフルな「マカロン餃子」で人気の「大鳳餃子」店主の新元俊子さんに、皮から手作りの餃子の作り方を教えていただきました。
新元さんは私が知っている数多くの餃子職人さんの中でもトップクラスに研究熱心な方で、休みがあれば全国の餃子を食べ歩き、いつも新しいメニューや製法の開発に勤しんでいます。そんな新元さんがたどり着いた餃子づくりのアイデアやテクニックをお伝えしていきます。

SNSでも話題の「マカロン餃子」が大人気

大鳳餃子は、昭和38年に福岡県大牟田市で新元さんのご両親が創業されたお店で、新元さんがお店を引き継いで平成10年に神戸市のこの地に移転してきました。創業当時からの餃子の製法を受け継ぎ、今でも皮、餡、包む作業といった一つ一つの工程を丁寧に手作業で行っています。
新元さんの「もっと美味しい餃子を作りたい!」という想いから、昔ながらの餃子の製法を守りながら新しい餃子の開発にも挑戦し続けています。中でもカラフルで個性的な味わいの9味9色の「マカロン餃子」は、見た目のかわいらしさも相まってSNSで大きな話題となりました。
「マカロン餃子」はテレビや雑誌などのメディアや百貨店の催事で取り上げられるほどの大人気餃子となり、現在では全国に多くの大鳳餃子ファンを抱えています。
9味9色の「マカロン餃子」
「大鳳餃子」の外装と新元俊子さん

パスタマシンを使って伸ばす餃子の皮

大鳳餃子の餃子作りは、こだわりの皮作りから始まります。美味しい皮を作るために、製粉会社と協力して様々な小麦粉で試作を重ねてきました。現在は、強力粉、中力粉、もち粉に加えて希少な石臼ひき小麦粉を使用し、4種類の粉をブレンドしています。これにより、小麦本来の香りが活かされた美味しい皮が作れるとのことです。
皮作りの工程では、小麦粉に塩と熱湯を入れてよく練りこみます。加水率は約45%で、気温や湿度に合わせて微調整が行われます。練った生地は休ませ、熱を取り除きます。
次に、生地を伸ばす工程です。以前は麺棒で伸ばしていたそうですが、現在はパスタマシンを使って均一な厚さに伸ばしてから型抜きを行っています。型抜きには特注で作られた専用の型が使われ、皮の縁の部分が薄くなるように調整されています。この厚さの違いが、美味しい餃子にとって重要なポイントだということです。

4種類の粉のブレンド粉とパスタマシンで均一に伸ばす工程
特注の型抜きと縁が薄く仕上がった皮

大鳳餃子の基本の「プレーン餃子」

マカロン餃子が話題になる大鳳餃子ですが、それらの基本となっているのがプレーン餃子です。豚肉は神戸プレミアムポークの肩ロースを使っています。豚肉種類の選択だけでなく挽き方も工夫していて、粗びきと細びきの2種類のサイズを組み合わせています。「こうすることで豚の風味や旨味が感じやすくなり、食感にも変化が出ます。」と新元さん。
野菜は、国産のキャベツ、玉ねぎ、ニンニク、生姜を使っています。餡の味付けは醤油とごま油、オイスターソース、塩、コショウ、砂糖が中心。更にXO醤や老酒、味噌、一味唐辛子などで味に深みを出しています。
伸ばしたての皮には餡をたっぷり包み込むことができます。ひだを均等に刻んで閉じれば完成です。熱々に熱した鉄板に餃子を並べて、お湯で溶いた小麦粉を投入して蒸し焼きにします。これは焼き色の判断とパリッとした食感を付けることが目的で、大きな羽根を付けることが目的ではないそうです。
大鳳餃子では、3種類のつけだれでプレーン餃子の味の変化を楽しめるような提案もしています。オーソドックスな酢醤油ベースの餃子のタレに加えて餃子の味がダイレクトに感じられる岩塩、また神戸ということで味噌ダレも用意されています。
大鳳餃子のプレーン餃子の餡を包む
パリッとした食感に焼きあげる
プレーン餃子
岩塩・酢醤油・味噌ダレ
次回は9種のマカロン餃子からいくつか特徴的な餃子を選んで、その作り方を教えていただきます。

店舗情報
●店名:大鳳餃子

●所在地:〒658-0013 兵庫県神戸市東灘区深江北町1丁目13-3
●営業時間:17:00~23:00(L.O.22:30)
●定休日:月曜日・火曜日
●電話番号:078-412-9837
●公式サイト https://taihogyoza.jp/
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  • 塚田 亮一(「東京餃子通信」の編集長)
    2010年開設の餃子専門ブログ「東京餃子通信」編集長。
    「餃子は完全食」のスローガンのもと、おいしい餃子を求めてどこまでも。首都圏はもとより、宇都宮、浜松、福島などの餃子タウン、さらには世界中の餃子風料理を日々食べ歩く。
    これまで食べ歩いた餃子店の数は3,000店以上。
    長年の研究からたどり着いた手作り餃子も評判。また、趣味のマラソンを活かし、餃子専門店を走って巡る「餃子マラニック」を主催。
    作って、食べて、走れる、餃界のオールラウンダー。(「食べあるキング」より引用)