餃子に使うお肉

2020.11.01

「塚田編集長に聞いてみたい12の餃子のコト」では、読者のみなさまからいただいたテーマや質問に、塚田編集長がお応えする形で餃子コラムを展開していきます。
10月の週末は雨が多かったため、私は家にこもって餃子を作る機会が増えたのですが、みなさまはいかがお過ごしでしたでしょうか?
今回は「餃子に使うお肉って豚ひき肉だけですか?」という質問をいただきました。確かに餃子というと豚ひき肉のイメージが強いですが、実は他のお肉やお肉以外の海鮮も餃子に良く合うんですよ!

豚肉の部位と挽き方を選んでみよう

私は自分で餃子を作る際には市販の豚ひき肉はあまり使いません。その代わりに、豚バラ肉と豚ロース肉(もしくは肩ロース肉)を使います。ジューシーな餃子を作りたいときには豚バラ肉を多め、旨味を強くしたいときには豚ロース肉を多めの割合にします。
部位ごと買ってきた豚肉を自分でカットします。バラ肉は包丁で叩きながらねっとりとするぐらいまで細かくします。この状態のバラ肉を練りこむことによってスープや調味料を吸いやすくなりよりジューシーな仕上がりになります。一方で豚ロース肉は、5㎜角から10mm角ぐらいのひき肉に比べるとかなり大きめのサイズにカットします。大きめにカットすることで肉の食感や旨味が感じやすくなり肉の存在感の強い餃子になります。
市販の豚ひき肉を使うのと比べて、ちょっと割高ですし手間もかかりますが、食感や味に変化がでておうち餃子が一段階レベルアップするのでぜひ試してみてください。

色んなお肉を使ってみよう

豚肉以外のお肉も餃子に使ってみると一気に幅が広がります。例えば博多の老舗餃子店には牛肉や牛豚の合いびき肉を使っているお店が多く存在します。牛肉を使うことでコクのある餃子になります。牛肉は豚肉に比べても肉の味の主張が強いのでキャベツや白菜に加えて玉ねぎ等の甘みの強い野菜を使うと肉と野菜の味のバランスも良くなります。
最近は餃子専門店でラム肉を使った餃子を良く見かけるようになりました。ラム肉は栄養素が豊富でダイエットに向いているなどヘルシーなお肉としてここ数年で一気にポピュラーになりました。ラム肉の香りに合わせて、一緒にクミン等の香辛料を使ったり、つけだれにバルサミコ酢等を使ったりすると面白いですよ。
価格もお手頃な鶏肉もちょっと工夫すると餃子に使えます。鶏ひき肉は加熱するとパサついたり固くなったりしがちです。このため、つなぎとして豆腐や卵などをつなぎとして使うのをおすすめします。ふんわりとした仕上がりになります。また鶏肉餃子はあっさりとした風味になるので、紅生姜や梅干しなどちょっと刺激の強い食材との相性が良いです。

お肉の代わりに海鮮を使ってみよう

海鮮系の餃子というとベースのお肉の餡にトッピングとして海老などを足した餃子を思いうかべると思います。しかし大連など中国の沿岸部ではお肉の代わりに海鮮類を使った餃子を良く見かけます。
中でもサワラやサバといった青魚は脂がのっていて餃子に向いています。長ねぎや生姜、しそ等の香味野菜との相性が良く、水餃子でも焼餃子でもどちらでもおいしくいただけます。魚をさばくのが面倒だったり、旬じゃない時期は缶詰を使うと手軽に魚の餃子が作れますよ。
これからの季節は牡蠣を使った餃子もおすすめです。作り方はとても簡単で大判の皮を使って牡蠣を丸ごと一個包み込むだけ。しそや海苔で牡蠣をくるむと包みやすくなりますし、風味も良くなります。水餃子にしてお鍋に入れても良いですし、揚げ餃子にして熱々の牡蠣をハフハフ言いながら食べるのも良いですよ。

塚田 亮一(「東京餃子通信」の編集長)
2010年開設の餃子専門ブログ「東京餃子通信」編集長。
「餃子は完全食」のスローガンのもと、おいしい餃子を求めてどこまでも。首都圏はもとより、宇都宮、浜松、福島などの餃子タウン、さらには世界中の餃子風料理を日々食べ歩く。
これまで食べ歩いた餃子店の数は1000店以上。
長年の研究からたどり着いた手作り餃子も評判。また、趣味のマラソンを活かし、餃子専門店を走って巡る「餃子マラニック」を主催。
作って、食べて、走れる、餃界のオールラウンダー。(「食べあるキング」より引用)