味噌だれ餃子の専門店+αの神戸の餃子文化(神戸市:下巻)
東京餃子通信編集長の塚田です。前回は、神戸で餃子を味噌だれにつけて食べるようになった背景や、その発祥とされる「元祖ぎょうざ苑」を紹介しました。
今回は、味噌だれ餃子の専門店に加えて、さまざまなタイプの餃子店を巡りながら、神戸の餃子文化の奥深さと広がりをご紹介したいと思います。
今回は、味噌だれ餃子の専門店に加えて、さまざまなタイプの餃子店を巡りながら、神戸の餃子文化の奥深さと広がりをご紹介したいと思います。
まずは王道、味噌だれ餃子の老舗店
神戸の味噌だれ餃子を味わうなら、絶対に外せないのが「赤萬」です。元町と三宮に2店舗展開する1960年創業の老舗店で、「元祖ぎょうざ苑」などとともに、神戸の味噌だれ餃子を代表する店として知られています。
メニューはなんと焼き餃子のみ、注文回数も1回限り。仕事帰りや飲みに行く前に、餃子をさっと楽しむというスタイルが神戸に根づいていることが感じられるお店です。
餃子はやや小ぶりで、焼き面はパリッと香ばしく、中の餡はあっさりした味付け。それをまろやかな白味噌をベースにした味噌だれにつけていただきます。味噌だれに、酢や醤油、ラー油などを使って自分好みの味に調整するのも神戸流の餃子の楽しみ方。軽めでパクパク食べられる餃子で、いつもあっという間に餃子がなくなってしまいます。
ぎょうざ専門店 赤萬 元町店
〒650-0022 兵庫県神戸市中央区元町通1-11-10
ぎょうざ専門店 赤萬 公式サイト
〒650-0022 兵庫県神戸市中央区元町通1-11-10
ぎょうざ専門店 赤萬 公式サイト
もう一軒、食べ比べをしてほしいのが南京町近くの路地にある「ぎょうざ大学」です。こちらも味噌だれ餃子を代表する老舗で創業は1974年。カリッと焼かれた香ばしさと、皮のふわっと柔らかな食感が特徴。やや甘めの白味噌ベースのタレを好みに合わせて調合していただきます。店内に掲げられた「学則」に従うのも、この店ならではの楽しみ方の一つです。
ぎょうざ 大学
〒650-0022 兵庫県神戸市中央区元町通2-3-5
〒650-0022 兵庫県神戸市中央区元町通2-3-5
神戸に根づく老舗台湾料理店の餃子
神戸の餃子を語るうえでもう一つ注目したいのが、神戸に根づいてきた台湾料理店の餃子です。神戸は歴史的にも台湾との関係が深く、現在も多くの台湾料理店が三宮を中心に市内各地にお店を構えています。
中でも戦後間もない1950年創業の「梅春園」は、その代表格としてあげられます。餃子は丸く包まれ、ひだ側を下にして焼く独特のスタイルで、パリパリで香ばしい皮の食感とニラの風味が印象的です。タレは台湾スタイルのニンニク醤油と神戸スタイルの味噌だれが用意されていて、どちらも美味しい。台湾料理店の餃子が、神戸ならではの食べ方を取り込みながら街に根づいてきたことを感じさせてくれる一軒です。
梅春園
〒650-0012 兵庫県神戸市中央区北長狭通1-10-10-10
〒650-0012 兵庫県神戸市中央区北長狭通1-10-10-10
もう一軒紹介したいのが「淡水軒」です。台湾出身の先代が1971年に元町高架下で創業し、現在は湊川のマルシン市場で営業しています。特に人気なのが水餃子で、ぷるんとした皮に、豚肉や野菜、エビ、しいたけ、しそを合わせた餡が包まれています。水餃子専用に調合されたポン酢醤油をつけて食べると、柑橘の香りに続いて、しその爽やかな香りが口いっぱいに広がります。味噌だれで食べる焼き餃子もあるので、水餃子と焼き餃子を食べ比べることができるのも魅力です。
淡水軒
〒652-0042 兵庫県神戸市兵庫区東山町2-8-61(マルシン市場内)
〒652-0042 兵庫県神戸市兵庫区東山町2-8-61(マルシン市場内)
神戸で出会う、中国の家庭の味
神戸では中国の家庭や日常で親しまれてきた餃子の世界も楽しむことができます。ぜひ足を運んでほしいのが、長田区の丸五市場にある「めいりん」です。丸五市場は、どこか昭和の面影を残すレトロな市場。こちらの名物は、山東省出身の女将さんが一人で切り盛りしながら手作りする水餃子。
ぷるんとした手延べの皮に包まれた餃子は、頬張ると肉と野菜の旨みが口いっぱいに広がります。派手さはありませんが、まさに中国の家庭で食べられているような、素朴で滋味深い美味しさです。まずは何もつけずに、皮そのものの美味しさを味わうのがおすすめです。
昭和の神戸を感じさせる丸五市場の雰囲気の中で、女将さんとの会話を楽しみながら餃子をいただく時間も、この店ならではの魅力です。
めいりん(水餃子)
〒653-0042 兵庫県神戸市長田区二葉町3-10-12
〒653-0042 兵庫県神戸市長田区二葉町3-10-12
三宮・元町エリアで中国の大衆食堂のような雰囲気を楽しむなら「満園」も外せません。アジアの屋台を思わせる活気のある店で、焼き餃子と水餃子の両方を楽しめます。焼き餃子はしっかりと味をつけた餡、水餃子はニラを効かせた餡と、それぞれの調理法に合わせて中身まで作り分けられています。餃子だけでなく中国料理をいろいろ注文し、みんなでお酒を酌み交わしながらテーブルを囲む。そんな楽しみ方のできるお店です。
餃子屋 満園 本店
〒650-0021 兵庫県神戸市中央区三宮町2-11-1 センタープラザ西館1F
餃子屋 満園 公式Instagram
〒650-0021 兵庫県神戸市中央区三宮町2-11-1 センタープラザ西館1F
餃子屋 満園 公式Instagram
神戸の餃子を巡ってみると、港町・神戸が長い歴史の中で、さまざまな地域から人や食文化を受け入れてきたことが見えてきます。神戸を訪れたら、ぜひ二軒、三軒と餃子店をはしごをして、さまざまな餃子文化に触れてみてください。
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塚田 亮一(「東京餃子通信」の編集長)
2010年開設の餃子専門ブログ「東京餃子通信」編集長。
「餃子は完全食」のスローガンのもと、おいしい餃子を求めてどこまでも。首都圏はもとより、宇都宮、浜松、福島などの餃子タウン、さらには世界中の餃子風料理を日々食べ歩く。
これまで食べ歩いた餃子店の数は3,000店以上。
長年の研究からたどり着いた手作り餃子も評判。また、趣味のマラソンを活かし、餃子専門店を走って巡る「餃子マラニック」を主催。
作って、食べて、走れる、餃界のオールラウンダー。(「食べあるキング」より引用)



















