餃子と一緒に食べるもの

2021.03.01

「塚田編集長に聞いてみたい12の餃子のコト」では、読者のみなさまからいただいたテーマや質問に、塚田編集長がお応えする形で餃子コラムを展開していきます。
私は、ほぼ毎日餃子を食べるという生活を続けています。みなさんからは「餃子を毎日食べていて飽きないですか?」と聞かれるのですが不思議と飽きないんですよね。
餃子には調理方法や餡の具材、味付け、タレなどで様々なバリエーションがあるというのも飽きない理由の一つではありますが、もう一つ重要な理由があります。
それは餃子が主食にもサイドメニューにも、おつまみにもなれるという変幻自在に役割を変えられる存在だということ。一緒に食べるものが毎回変わるので飽きること無いのだと思います。
ちょうど「餃子と一緒に食べるものはどんなものがありますか?」という質問をいただいたので、今回は「餃子と一緒に食べるもの」についてご紹介したいと思います。

中国人が驚く餃子ライス

みなさんが餃子と一緒に食べるものとして真っ先に思い浮かぶのは白米ではないかと思います。パリッと焼いた餃子にたっぷりタレをつけて炊き立てご飯と一緒に食べるって最高ですよね。このいわゆる「餃子ライス」は、餃子の本場中国のみなさんからすると極めて奇妙な食べ方なのだそうです。
中国で餃子は炭水化物である皮が主役であり、麺類の様に主食として食べられます。このため同じく主食である白米と一緒に餃子を食べることは無いのだとか。関東地方で育った私が関西でお好み焼き定食を見て「粉ものをおかずに白米を食べてる」と驚いたのと同じ感覚だと思われます。
日本では餃子ライス以外にも、炒飯+餃子も、ラーメン+餃子もカレーライス+餃子も、当たり前の様に食べられていますが、これら主食系料理のサイドメニューで餃子を食べるという食べ方は日本独自で発展したものだと言っても過言ではないのです。




 

タンギョウ=タンメン+餃子

主食系料理と餃子の組み合わせで外せないのが「タンギョウ」です。タンメンと餃子のセットのこと。タンメンは関東以外の方にはあまり馴染みが無いかもしれないですが、塩味のスープで野菜がたっぷりと盛られているラーメンです。この「タンギョウ」は東京・木場の「來々軒」が発祥とされる食べ方なのですが、最近では首都圏を中心に広く見られる様になりました。
「タンギョウ」が広がる背景には、タンメン専門店やタンメンが人気の中華料理店では、餃子作りにも力をいれているお店が多いということが挙げられます。美味しいタンメンを作るためには、野菜と麺へのこだわりが重要になりますが、これらは美味しい餃子作りにも共通するのだと思われます。タンメンが美味しいお店を見つけたら、餃子も注文することを強くおすすめします。
また、あっさりとした塩味のタンメンスープは、餃子の味を邪魔せずにむしろ引き立たせてくれます。野菜たっぷりでヘルシーなのでセットでお腹いっぱい食べても罪悪感が無いのも人気の秘密かもしれませんね。



 

あんかけ料理は餃子のタレ

サイドメニューとしてではなく餃子を中心に一緒に食べる料理を選ぶという視点もあります。中華料理店に行くと、とろっとしたあんが掛かっている料理が色々と見つかると思いますが、これらは全て餃子のタレとして活躍できる可能性を秘めています。
例えば酢豚やかに玉などに使われる甘酢あんは餃子との相性抜群です。黒酢の酸味とコク、そして甘めの味付けによって、酢醤油のたれで食べる餃子とは全く異なる風味になります。前菜で食べるよだれ鶏の四川風タレや、棒棒鶏のゴマダレなども見逃せません。
また揚げ餃子の上にあん系の料理をかけて食べるのも好きです。麻婆豆腐やエビチリなどピリ辛の料理が特におすすめです。揚げ餃子の表面にあんが掛かることで、皮のサクサクした食感に加えてしっとりとしたやわらかい食感が加わります。味変だけでなく食感の変化も楽しめるので、是非お試しください。


 

塚田 亮一(「東京餃子通信」の編集長)
2010年開設の餃子専門ブログ「東京餃子通信」編集長。
「餃子は完全食」のスローガンのもと、おいしい餃子を求めてどこまでも。首都圏はもとより、宇都宮、浜松、福島などの餃子タウン、さらには世界中の餃子風料理を日々食べ歩く。
これまで食べ歩いた餃子店の数は1000店以上。
長年の研究からたどり着いた手作り餃子も評判。また、趣味のマラソンを活かし、餃子専門店を走って巡る「餃子マラニック」を主催。
作って、食べて、走れる、餃界のオールラウンダー。(「食べあるキング」より引用)